稲藁 (いなわら)の意味

たとえば横山秀男さんの畑ではタネをまいた上に稲藁 (いなわら)を常に敷いておきます。

一般的にはビニールマルチを使いますが、こちらではそれは使いません。

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ビニールマルチには

◾︎ 保温して野菜を冷気から守る

◾︎ 水分の蒸発を防ぐ(野菜に水分を)

◾︎ 草が生えるのを防ぐ
◾︎ 雨の泥ハネから野菜を守る
 ※ 泥が野菜につくと病気になったりする

そんな意味がありますが、そうではなくあえて稲藁を使うのは他にもっと大切な意味があります。

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◾︎ 土を豊かにすること

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これが横山さんが稲藁を敷く理由です。

豊かな土は「微生物が多い土」だとされています。土の中にはたくさんの微生物がいて(※)、その数が多いほど野菜が元気に育つと言われています。

「微生物」と聞いてもピンとこないかもしれませんね。10年前のボクもまったく知らない世界でしたから。

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美味しい野菜、元気な野菜には微生物のはたらきが欠かせません。

微生物はほかのいきものの餌になってミミズや昆虫が土の中に暮らすようになります。ミミズや昆虫はモグラの好物ですので、今度はモグラもやって来ます。

微生物たちはただ食べられるだけではありません。ミミズや昆虫やモグラもいつかは死にます。その死骸は微生物たちのエサになり生態系はぐるぐる回ります。

微生物はこの死骸や枯葉を食べてミネラルをつくります。それが植物(野菜)のエサとなり根っこから吸い上げられます。

※ 1グラムの土に数億〜数十億匹と言われています。地球は微生物たちの星かもしれません。

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ここでの稲藁の役割は、空気と土の架け橋になることです。

微生物は大きく2種類。

◾︎ 空気が必要な微生物(好気性微生物)
◾︎ 空気が不要な微生物(嫌気性微生物)

ビニールマルチの場合は好気性の微生物が土の中に入れずに嫌気性の微生物が幅をきかせることになります。

稲藁の場合は、稲藁に好気性微生物が住み着きます。さらにミミズやモグラがもぐった跡がトンネルとなり、土の中に空気が運ばれて好気性の微生物も土の中に入ってゆきます。

こうして土の中の生態系がより多様になって、活きた土になる。

自然農業ではこうした狙いで稲藁が使われています。

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