食のそもそも話 47 ✳︎ 微生物がたくさんいると畑は元気

 

前回は横山秀男さんの里芋が、周囲の不作とは逆に豊作だったエピソードを書かせて頂きました。
 
 
では、いったい何がどうしてそうなるのでしょうか。
何回にも分けて考察していきます。
 
 
 
まず最初に考えられるのは、横山秀男さんの畑には微生物が多いだろうということです。
(もちろん、月田商店がお付き合いしている農家さんたち皆さんの畑も)
 
 
2014年11月、夢の扉というテレビ番組で立命館大学の先生(※ 1)が微生物の役割を伝えていました。
 
 
” 枯れ葉や糞(ふん)を微生物たちが食べてミネラルを出す、そのミネラルを野菜が吸い上げて成長する “
 
 
逆に、
 
 
化学肥料(※ 2)というのは植物のエサなので、野菜は喜んで吸い上げて成長するけれど、微生物にはエサが無いため数が減ってしまう。

 
そして、微生物が多い畑で育てた野菜は元気(腐りにくい)で栄養価も高いことを紹介していました。
 
 
雑に言えば、とにかく微生物がたくさんいる畑は野菜も元気に育つと言えます。
 
 
横山さんの畑は枯れた稲ワラを畑に並べて、草も生えていて、草を刈っても野菜の下に置く、生き物が多いので糞が出る。
そうした循環で微生物がたくさんいるはずです。
微生物の量、それがひとつ言えると思います。
 
 
考察は次回も続きます。

 

 

※ 1 久保幹(くぼ もとき)さんという立命館大学の先生が開発したSOFIXという土の肥沃具合を調べる技術を紹介していました。農学ではなく工学の先生ですが農家さんからの相談で土と微生物の研究を始めたとのこと。
ベテラン農家さん経験に頼ってきた無農薬の世界を、現代技術で「見える化」してサポートしたいという試みです。
 
 
※ 2 調合された人工ミネラル。日本の農業では99.5%の畑で化学肥料が使われていると考えられます。