食のそもそも話 63 ✳︎ 旬の野菜は、美味しい

 

食のそもそも話の地図(これまでの整理)
1〜28 タネのそもそも話
29〜45 海とカラダのそもそも話
46〜59 土のそもそも話
60〜 野菜のそもそも話
※ すべては” 目利きで健康コスパ ” のために🌱
これは脚本づくりのつもりです。
完成して再整理できたら、動画発信していきます。

 
 
今は旬のそもそも話
61は、なぜ旬がわからなくなったか
今回から、旬のメリット4つを順番に整理していきます(美味しい / 安い / 栄養 / 安全)。

 
 
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旬の野菜は、美味しい

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※ 旬をざっくり知りたい方は、いちばん下にスライド
 

 

食のそもそも話シリーズは ” 目利き ” のために書いていますが、それは月田商店で買い物するためだけではありません(月田商店に並ぶ野菜は旬のものがほとんどですので、旬を知らなくても買い物に困ることは無いかと思います)。
そうではなく、近隣のスーパーや八百屋さんや道の駅、そうした場所でお買い物するときの ” 目利き ” のつもりで書いています。

多くの方が食のそもそもを知ることで、この世界が今よりももっと面白くなり元気に笑って暮らせたら良いなと、そう思っています。
 
 

 
さて、旬は美味しいというお話も、おそらく世界共通で使える「野菜をおいしく食べるコツ」です。
F1種の登場 / ハウス栽培の登場 / 冷蔵で運べる技術の登場、この3つ(61参照)の登場で野菜は旬ではないものも1年間そろって店頭に並ぶ様になりました。
 

 
 
すべての野菜が1年間手に入るのは良いことかもしれませんが、八百屋をやっているとお客様から色々なお話を聴きます。
子供が野菜を食べないとか、大人でも野菜が苦手とか、昔の野菜は美味しかったとか、そんな話を聞くと、やはり思うところがあります。
 

 
 
旬を選んでいるでしょうか?
 

 
 
月田商店は言ってみれば契約農家さんの直売所です。そうすると、同じ畑で採れた野菜が、1週間ごと、季節ごと、に変わっていく様子が分かることがあります。
 

 
 
ほうれん草など分かりやすい例です。
 

 
 
11月のほうれん草はまだ甘味がなく、12月になると甘味が出て、12月中旬に甘味がほぼ完成するイメージです (1月、2月まで甘い)。
もっと大きく季節でみると、冬のほうれん草は太くて柔らかく、夏場のほうれん草は細長くて少しスジがあります。そして甘さはほとんどありません。
(甘さだけではありません。食品成分表によると、冬のほうれん草は夏のほうれん草の3倍のビタミンEが含まれていると書かれています。)
 
 
ほかにも、小松菜は品種が多く、この時季ならこの品種という風にリレーしていくと1年を通して栽培できる野菜だと聞きます。
 
 
ですが、やはり小松菜は冬が旬だと思います。
夏場の小松菜は固めて苦味が強い印象ですが、冬の小松菜は柔らかく甘味も味わいもあります。
 
 
【旬の目利き】
本当にざっくり書きますが、
食べる部分が ” 空中 ” にある野菜は夏が旬、
食べる部分が ” 土に触れている ” 野菜は冬が旬、
そんな風に一度考えてみて欲しいです。
(もちろん例外もありますが)

 
 
 
例えば、夏の野菜は
なす、胡瓜、ピーマン、トマト、オクラ、ゴーヤ、えだまめ、唐辛子、大葉(しそ)、エゴマの葉、モロヘイヤ、ツルムラサキ、エンサイ(空芯菜のこと)、
などです。
大葉やエゴマの葉やモロヘイヤも、茎は地面から生えていますが、食べるのは葉っぱだけ、つまり空中の野菜です。 
エンサイやツルムラサキも葉物野菜ですが、食べるのは茎の先の柔らかい所と葉っぱです。

根っこや根元も食べられるほうれん草や小松菜(どちらも冬が旬)とはちがいますね。

 

 
一方で冬の野菜は、
ほうれん草、小松菜、キャベツ、ネギ、春菊 (秋、春)、カブ (秋、春)、大根、にんじん、サツマイモ、じゃがいも、ごぼう、生姜 (秋冬)。
これらは土の上下に触れている野菜です。
例外で、ブロッコリーやカリフラワーも冬が旬です。

 

 
 
夏は地面は暑すぎて、冬は空中は寒すぎるのでしょう。
 

 
 
他には、豆科の野菜はまちまちです。
そら豆やスナップえんどうは春先に、インゲンは初夏〜秋にかけて、枝豆は夏〜秋、月田商店(埼玉県、千葉県、山梨県、岐阜県)ではそんな感じです。

 
また、カボチャは夏〜秋が旬だと言われています (冬は貯蔵がきく品種)。
 
 
ひとまずザックリの目利きとしては、空中か、土に触れているか、それを目安にすると分かりやすいかと思います。
 
 
2024年8月3日 月田商店 月田瑞志