食のそもそも話 21 ✳︎ タネには記憶がある
2020年9月にはじめて野村農園さんを訪ねた日、野村美也子さんが教えてくださった言葉です。
聞いたそのときはスピリチュアルな言葉かと思いましたが、知るほどに科学的なお話しでした。
※ 月田商店ではこれを味わいで確かめることが出来ます(運にもよるかもしれませんが)。
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タネはその土地土地で馴染(なじ)んで変化していきます。
親は子(タネ)にその気候風土を伝えるのです。
雨が多い、乾燥している、暑い、寒いetc.
代々繰り返すことでその精度も深まり、葉がカタチを変え、茎や実も、その土地に対応していくと言います。
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たとえば同じ胡瓜のタネを世界中にばら撒いたとして、100年経てば、それぞれの場所に合った胡瓜に変化して、それぞれに名前がついて伝統野菜になっていくでしょう。
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馴染んで変化する。
これを馴化(じゅんか)と言います。
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野菜(植物)も人間(動物)も同じですね。
ロシアの人と日本人の腸の長さがちがう様に、肌の色がちがう様に、変化していきます。
植物はとりわけその変化が早いと言われています。