食のそもそも話 20 ✳︎ タネのカラは守り神

野菜や穀物の多くはタネが土の中で芽を出すところからはじまります。

現代の一般的なタネは、タネの周りに科学的な消毒や化学的な肥料をコーティングして、カラフルなタネとして売られています。

無農薬の農家さんもこうしたコーティングしたタネを使うことも実は多いと聞きます。

(日本ではそれでも有機JAS認証、つまりオーガニックと言えてしまう、のだとか)

さて、今日のおはなしは、自然の姿のタネ。

(月田商店で扱う野菜はこうした自然のタネがメインです)。

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タネの中には

▪︎ 赤ちゃん(野菜に育っていく)

▪︎ 胚乳(母乳のイメージ)

それを包むようにタネのカラがあります。

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カラのことを ” 守り神 ” と書きましたが、ほかに良い表現が浮かびませんでした。

別の表現で浮かんだのは、母親が子供を守るために変身した固めのマント、、これはきっと違いますね笑

よく解らないですよね。

カラって言われても、、となりそうです。

一般的には。。

ですが、タネのことを考えるとカラはとても大きな役割を3つしていると考えています。

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▪︎ 1つ目 センサーの役割

 芽が出るタイミングを計っています。

今日なのか明日なのか、来年なのか(!!)

鶏の卵を想像した場合には、カラが割れるのはヒヨコが育って外に出たくて割りますよね。

ですが、植物のタネの場合はそうではない様です。

太陽の光の具合を見て、太陽が弱ければ他の植物が先に生えていて日陰になっている、つまり今発芽しても光合成出来ない、それならば来年にしよう、また次の年にも同じ様に。

もちろんタネにも寿命はあるようで、年数が経つほど条件は悪くなるようです。

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▪︎ 2つ目 寿命を伸ばす。何年も。

 カラは水分量も少なく、固く、簡単には微生物に食べられません。腐る = 微生物に食べられる、つまり微生物がいたずら出来なければな腐りません。カラもその役割をしているはずです。

中の赤ちゃんと水分を守っているのだと思います。

凄いです。

カラがあることで寿命が何年も伸びていて、いつ発芽するのが良いか、その時期を選べるのですね。

ちなみに、農研機構によると、最良の条件で保管すると、例えば胡瓜のタネは127年も生きているそうです。

これはまさにカラが中身を守っているからでしょう。

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▪︎ 3つ目 範囲をひろげる
 例えば鳥がが甘い実をたべて、タネも飲み込んで、遠くでフンを落とす。
カラが厚いことで胃酸で溶けずに大地で芽生える。
こうして生息範囲を広げられるのも、タネのカラのおかぜです。