食のそもそも話 22 ✳︎ タネの寿命は長い

食の世界、食材の目利き、共有しましょう。

タネのお話、海とカラダと土のお話、微生物と発酵のお話、遺伝子やゲノム編集のお話。

この4つが柱になります。

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” タネの寿命は長い ”

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世の中にはシードバンクと呼ばれる施設があり、低い温度の部屋にたくさんの野菜のタネを大切にとってあります。

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こうした人工的に管理された環境では、たとえば胡瓜のタネは127年も生きるそうです!(実際に確かめられた訳ではないと思いますが)。

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では自然界ではどうでしょうか。

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甲斐信枝(かいのぶえ)さんが描いた

「雑草のくらし あき地の五年間 」という絵本にヒントがあります。

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同じ空き地を同じ場所から、描き続けました。

春、夏、秋、冬、

ある年、草が全部刈られてしまいました。

寂しいと思っていたら、

それまでに見られなかった植物が生えてきて、空き地が別の植物の世界に変わりました。

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タネは土の中で目覚めるときを待っています。

太陽、温度、湿り気ぐあい、

今目覚めても(発芽しても)周りの植物に負けてしまう。

来年まで待とう、それでもダメならまた来年、タネには足がありません。

動けないから、カラに守られながら、正しい時を待つのですね。