食のそもそも話 14 ✳︎ 固定種とF1種を ” スピード ” でくらべる
注意)固定種と在来種は細かく言うと違うのですが、ここでは同じものとして ” 固定種 ” と書いています。
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固定種とF1種をいろいろな角度からくらべてみましょう。
今回は ” スピード ” でくらべてみます。
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ものの本※ によると、野菜を雑種にする場合、その掛け合わせた系統が遠い親戚であるほどその1代目の野菜(F1種)は早く大きく育つことが書いてあります。
※ 野口勲著「タネが危ない(日本経済新聞出版)」
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そこで実際に農家さんに話を聞いてみました。
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オルト・グラッツィアの坂本幸道さん、ベジガーデン佑喜の天野雅光さんの経験談では、お二方とも同じことをおっしゃいました。
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意外にも「育つスピードにちがいは感じない」とのことでした。
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▪︎ 固定種は育ち方が1個1個バラバラ
▪︎ F1種は畑1列がそろって育つ
このことで、
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「F1種の方が早く育っている感覚にはなる」
「ただ、実際には変わらないのではないか?」
とのことでした。
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ただ、比べることが実際には出来ない、比べることに意味が無いという話にもなりました。
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▪︎ 品種がちがうとABテストにならない
▪︎ 育てる時季にもよる(F1種は旬をずらせる)
▪︎ 親戚の離れ具合にもよる
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例えば固定種の ” 日本ほうれんう “とF1種の ” トライ(ほうれん草) ” を比べたとしても、そもそも品種がちがうので固定種とF1種の生育スピードを比べることは出来ない。
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まとめると、
固定種とF1種は育つスピードは一緒かもしれないし、差があるのかもしれない。
比べられないけれど、F1種の方が気持ち早い気がしないでもない(それも感覚の話かも)。
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【おまけ】
1番スピードを変えるのは ” 化学肥料 ” だろうという話になりました。
化学肥料を入れるとキャベツが2ヶ月で育ったりするそうです。逆に何も使わない(無肥料栽培)と半年以上かかったりする。
次いで ” 動物性の堆肥 ”
無農薬の畑でも、動物性堆肥(フンを熟成)を使うと化学肥料ほどではないけれど育ちが早くなり、何も使わない(無肥料栽培)とゆっくり育つ。
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月田商店がお付き合いしている農家さんは化学肥料を畑に使っている方はいません。
※ 一部、苗を育てる段階で使う場合があります。
そして半分の農家さんは動物性堆肥を使い、半分の農家さんは無肥料栽培です。