食のそもそも話 13 ✳︎ 固定種とF1種をカタチでくらべる
注意)固定種と在来種は細かく言うと違うのですが、ここでは同じものとして ” 固定種 ” と書いています。
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固定種とF1種をいろいろな角度からくらべてみましょう。
今回は ” カタチ ” でくらべてみます。
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固定種はカタチがバラバラに育ちます。
同じ家族でも背格好がちがうのと同じです。
たとえば人参なら大きなものから小さなものまで、また様々に曲がっていたり途中で枝分かれしていたり、
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「規格外」という言葉はF1種の言葉で、固定種の世界にはそもそも規格がありません。
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一方、F1種はカタチがそろって育ちます。
(2つの野菜をかけ合わせると1代目だけカタチがそろう→メンデルの法則)
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ボクたち人間の世界なら「ハーフ」
聞いた話では ” 金髪の親 ” と ” 黒髪の親 ” が結婚するとその子供たちはみんな ” 黒髪 ” になるそうです(皆様の周りを見てどうでしょうか?)→孫の代では黒髪と金髪がバラけていく。
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これが野菜の場合、たとえば人参なら綺麗な二等辺三角形に。
もちろんまったく同じではなくある程度そろうという意味です。
ある程度そろうために、「規格」にあてはめられます。
人参ならS、M、L、LLと箱に書いて農協→市場→仲卸→スーパー / 八百屋 へ流れていきます。
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固定種 / 在来種しかなかった昔の八百屋はみんな店頭で量り売りだったとか。
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戦後、F1種が出てきたことで売り場が変わりました。箱で積み上げて、「1本いくら」とポップに書けるようになり、人参なら3本で1袋にして「1パックいくら」と書けるようになりました。