食のそもそも話 15 ✳︎ 固定種とF1種を ” 収穫の風景 ” でくらべる

世界中の野菜はF1種になりました※

※ レタスetc.(キク科)やインゲンetc.(マメ科)など一部のジャンルをのぞきます。

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むかしの野菜は固定種 / 在来種

→純血種。そのタネをまくとそれが出来る。

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現在の野菜はF1種(えふわん)

→雑種。そのタネをまくと混ざった系統がバラバラに顔を出す。

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さて、今回は固定種とF1種をそれぞれ育てた場合に ” 収穫の風景” の違いを書いてみます。

これを紐解くと、世の中がF1種化した理由が解ります。

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F1種のタネにはメンデルの法則というものが働いて、まいたタネがほぼ同じスピードで育ちます。

F1種の小松菜を1列ずつ、今日、明日、あさってと日にちをずらして畑にまいていったとします。

そうすると収穫時期には、今日はこの1列を収穫、明日はとなりの1列、あさってはそのとなり、という風にしていき、3日後には3列分が綺麗に片付きます(次の野菜の準備に入れる)。

しかもほぼ同じ大きさカタチなら選別もありません。

F1種は、

▪︎ 育つスピードが一緒→いっせいに収穫できる

▪︎ カタチがそろう→選別しないで収穫できる

▪︎ 畑をつぎの段階に移せる

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一方固定種のタネはひとつひとつに個性がありますのでF1種の様にはいきません。

固定種の小松菜ならはじめから3列分を同じ日にまくでしょう。

そして収穫時期になって3列分をひとつひとつ見ながら、今日収穫できる分を探します。明日も、あさっても、そして2週間後もそうしているかもしれません。

固定種は、

▪︎ 育つスピードがバラバラ→いっせいに収穫できない

▪︎ カタチが不揃い→選別しながら収穫する

▪︎ 畑をつぎの段階になかなか移せない

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こうした理由で、固定種を育てる農家さんはかなり希少になりました。

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来週は固定種とF1種を種屋さんの視点に立ってくらべてみます。