食のそもそも話 29 ✳︎ 「海のレンズ」八百屋のボクが海を語る理由

※ タネ編( 1 〜28 )は野菜のあれこれにアーカイブしてあります(未熟部分は随時修正していきます)。

来週から3ヶ月〜4ヶ月ほどかけて ” 海と身体編 ” を書いていきますが、八百屋と海??という疑問があると思います。

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ですので今日はその理由をつらつらと書いてみます(本編は来週から)

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海の話をする理由は、月田商店の活動の1番の原動力が海だからです。
海の存在、海と身体の関係、それが土と微生物につながり、美味しさと健康につながる、そんなふうに信じています。

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初めて ” 海の存在 ” を知ったのは8年ほど前にグルッペ(修行していた八百屋さん)の研修で伊豆大島の海の精さんを訪ねたときでした。
海の精さんは昔ながらの塩づくりを貫いている業界の大御所で多くのスーパーマーケットでも置いてあります。

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寺田社長が塩づくりの現場を案内してくださり、夜の宴にもご参加くださり、僕はそうした時は必ず隣の席をおさえますので、寺田社長の言葉を1日中聴くことが出来ました。
日中のやりとりも許可のもと録音し何度も聴き返しました。
聞きの漏らすまいと真剣でしたね笑

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研修から帰ったボクは機関紙に書くために解らない箇所を川内部長にメールで問答を重ね、その時にもまた知識を深めました。
オススメの本を読み、オススメの塩の博物館を訪ね、機関紙にまとめようとする段階(アウトプット)で脳内が整理されていきました。

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▪︎ 海の起源
▪︎ いきものの誕生
▪︎ 身体のバランス
▪︎ 並行摂取
▪︎ 如限度

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こうしたことを知っていき、それまでの八百屋で得てきた知識も思い返し、頭の中ですべてがつながった瞬間がありました。
衝撃が走ったのを覚えています。
「おぉ!」と声に出たかもしれません。
それは感動という言葉では無い様な気もします。
幻想的で、かつ現実的で、とても複雑で、それでいてシンプルで、そうした構図が浮かび、それなのに現代人(ボクも)知らずにいる。
「伝えなければ!」
と、熱くなりました。

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では、月田商店の野菜と海がどの程度関係があるのかを考えると、実は直接的な関係はありません。
ですが、それは間接的に関係があり、深い部分では同じだと考えています。
事実、月田商店のラインナップは「海」というレンズで覗いて目利きしています。
野菜も、調味料も、肉や卵も、海のレンズを通して考える様にしています。

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こうした理由で、海を語らない訳にはいかないのです。
来週から書いていきます。