食のそもそも話 35 ✳︎ 超微量ミネラルは地球のどこにある?

33と34で「超微量ミネラル」約80種の存在を書かせて頂きました。
今回は不足しがちなそれらが地球の何処にあるのかを考えてみます。
 
超微量ミネラルたちは30と31で書いたように海には全部あります(ダーウィンの進化論の根っこ)。
ですので海のもの(魚や海藻)を日頃の食事に取り入れる、また塩は自然海塩に切り替えるなどはオススメです。
 
では陸の上ではどうでしょうか?
 
自然にそだった森や虫、それらを食べた動物、その死骸や枯れ葉を微生物たちが分解し、土に還り、また森が育つ。
 
こうした流れの連鎖はすべてミネラルの連鎖とも言えます。
 
自然の循環の中にミネラル群があります。
ここには主要ミネラル、微量ミネラルも含めて僕らが欲しい「超微量ミネラル」もその循環に使われていると考えられます。
 
つまり、「自然」を捉えることが出来れば超微量ミネラルは海でなくても、陸の上にもあるのです。
 
ここで逆を考えてみましょう。
自然の逆、それが畑です(極論です🙏🏻)
 
色々な動植物が美しく混ざり合った森に対して、畑では僕らが食べたい植物(野菜)のタネを局所的に蒔いて、間の草を抜いて、緑色と土の茶色が綺麗に縞模様を成す風景。
一見綺麗かもしれませんが、ここに自然の循環はありません。
 
日本では99.5%の農家さんが畑に化学肥料※ を入れています。
化学肥料は野菜にとっては大好物なので根からよく吸いよく育ちます。
ですが、微生物たちのエサにはならないため、その畑には微生物が育たずに減っていき、「自然の循環」が途切れます。
化学肥料を一度使った畑は翌年も化学肥料を入れなければ野菜が育たず、化学肥料と細かな石粒が集まった人工的な土になってしまいます(極論🙏🏻)
 
さらにそうして育てたエサを食べた鶏(卵も)、豚、牛の肉も、そこには化学肥料に含まれる約16種のミネラルの循環しか起こらず、僕ら人間もそれを食べている。
 
こうして超微量ミネラルが不足して、いつか病になる。
 
話を本題に戻します。
 
超微量ミネラルを陸の上で摂ろうと思ったら、自然に近い環境で育てている野菜や肉を食べることをオススメします。
発酵についてもその原料、醸造方法、醸造期間を調べることをオススメします。
 
ひとつの尺度としては、微生物がたくさんいて、微生物がつくりだしてくれたもの。

農薬は微生物を殺してしまい、化学肥料は微生物を育てません(飢え死にに追い込んでいるとも)。
 
微生物の育む世界、そこに超微量ミネラル約80種があります。

次回は、超微量ミネラル約80種を食べる上で大切な「並行摂取」という考え方を書かせて頂きます。

※ 化学肥料・・・主要ミネラル7種と微量ミネラル9種の約16種(食のそもそも話33を参照)