食のそもそも話 45 ✳︎ にがりの死亡事故について「誤解」を解いておこう

 

数回に分けて「にがり」を健康アイテムとして書いてきましたが、注意しなければいけないことがあります。
過去に誤って死亡事故が起きていますが、これから先もこうしたことは起こるかもしれません。
 
 
 
「にがり」を飲んで死亡事故につながった記事を読みましたが、死因は「高マグネシウム血症」「高カルシウム血症」とのことです。
つまりマグネシウム、カルシウムが致死量を越えてしまったわけです。
当時(25年ほど前)はにがりブームで「にがりダイエット」という言葉もあったようですね。
正しい ” 目利き ” で同じことが起きないように願います。
 
 
 
まず、にがりを3種類に分けましょう。
 
 

①豆腐にがり 加工用
②一般にがり 栄養補給用 
③最強にがり 栄養補給用
↑ 3つとも僕の造語です🙇‍♂️
 
 
 
死亡事故につながったのは、おそらく①豆腐にがりを飲んだものだと推察します。
理由は「豆腐にがり」が1番安いからです。
②一般にがりも安いのですが、小瓶に入っていますのでガブ飲みする様にはパッケージングされていません。
ですので、おそらく①だと思います。
①②③の中身を整理して「にがり」を暮らしに役立てて欲しいです。
あくまで、どれも良いものです。
 
 

①豆腐にがり
海水− 塩 = 豆腐にがり
 
 
豆腐を作るための「にがり」です。
豆乳を固めるためにマグネシウムが豊富に入っています(マグネシウムを残している)。
海の精さんの「海精にがり」を例にとると、
100ml中にマグネシウムが5700mg
このあたりなら「豆腐にがり」だと判断しましょう。
加工用であって、飲むものではありません。
 
 
 
②一般にがり
豆腐にがりを調整したもの。
豆腐にがりさらに少し煮詰めてマグネシウムを少し取り除いたり(煮詰めるほどマグネシウムが結晶化して底に沈む)して調整しています。
 
 
海の精さんの「海の調べ」を例にとると、
100ml中にマグネシウムが4000mg
 
 
このあたりを ” 一般にがり ” と考えて良いと思います。
身体に良いものとして調整されています。
マグネシウム、カルシウムの摂りすぎは身体に毒だとしても、現代は逆に不足しがちと言われています。
お付き合いのしかたです。
マグネシウム、カルシウムなどの不足分を補うために数滴ずつ暮らしに混ぜることをオススメします(それぞれの商品説明にしたがってください)。

 
 
 
③最強にがり
一般にがりを超えて、さらに10分の1くらいまで煮詰めたもの。
ここにはマグネシウムやカルシウムはほとんど残っていません(結晶化して底に沈む)。
逆に結晶化しない約60種の超微量ミネラルたちが一般にがりよりも10倍入っていると考えましょう。

海の素を例にとると
50cc中にマグネシウムが62900ppm
→ 他と同じ風に書き直すと、
100ml中に約126mg
ここにはマグネシウムがほとんどありません。
ちゃんと煮詰めて超微量ミネラルが濃くなっている証拠です。
 
 

【まとめ】
▪️現代に超不足している超微量ミネラル群60種を摂るためにはこうした最強にがりを。
▪️マグネシウム、カルシウムなどを補うには一般にがりを。
▪️豆腐づくりには豆腐にがり(安くて大袋)を。
 
そんな風ににがりとお付き合いしていくのが良いと思います。
 
 
「にがり」は苦汁と書きます。
苦味の正体はマグネシウム(旨味でもあります)ですので本来はガブ飲みできるものではないと思うのですが、お子様がいるご家庭では念の為に置き場所を注意した方が良いのかもしれません。