食のそもそも話 3 ✳︎ F1種のもうひとつのチカラ「ヘテロシス」

かっこよく書きましたが、ヘテロシスは日本語で雑種強勢(ざっしゅきょうせい)と言います。
文字通り、雑種にすると強く勢いよく育つ、という意味です。

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2023年現在でも理由(なぜ雑種強勢が起こるのか)は解っていない様ですが、ともかく、F1種にはこのチカラがはたらき、固定種とくらべて早く大きく育つと言われます。

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そしてこのチカラは遠い雑種ほどよく現れるそうです。
つまり、埼玉県と長野県のカブの交配よりも、埼玉県とヨーロッパのカブを交配させると、より雑種強勢が強く出る。
それは地図としての距離の話というよりも、正確には「品種としての距離」ということです。
小松菜とチンゲンサイを交配させている話もあります(同じアブラナ科で交配できる)。

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F1種の野菜は2でお伝えした「そろう力(メンデルの優性の法則)」とヘテロシス(雑種強勢)の力を活かした効率のよい野菜だと言えます。

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とは言え、メリットだけだはなくデメリット?もあります→ 食のそもそも話4で書かせて頂きます。

2023年10月8日 月田商店 店主 月田瑞志